民芸館

展覧会

第36回特別展「全国の郷土人形―祈り・願い・美しさのかたち」

 郷土人形は、江戸時代中頃より節句物、縁起物として日本各地で制作されました。江戸時代前期に権力階級や裕福な人々の間で流行した、着物をまとった雛人形(衣裳人形)や御所人形といった高価な人形に代わり、庶民の間で身近な紙、木、土といった材料で作られるようになったのが郷土人形の始まりです。人々の暮らしの中の祈りや願い、憧れが込められた郷土人形は、何れも丁寧に作られ、愛しまれてきました。そして特に地方色を強く表した郷土人形の中に、期せずして高度な美を伴う人形が数多く生み出されたという事実は、驚くべきことといえるでしょう。
 本展では、京都・伏見人形をはじめ、宮城・堤人形、山形・相良人形、福島・三春人形、埼玉・鴻巣人形といった各地の特徴的な人形を紹介するとともに、愛知県内の代表的な土人形の産地である名古屋や三河、犬山の人形など、素朴な美しさをたたえた全国の郷土人形を紹介します。
 民藝運動を主導した柳宗悦は、人間と人形の関係について「人間の姿を純化して人形が生まれる」「人間の動作や表情が美しい時、それは人形のように美しい」と語っています。昨今のコロナ禍によって、人々の自由な行動が規制され、その表情はますます険しさを増しているように見えます。こうした状況だからこそ、人間の本来の美しさを鮮やかに示した郷土人形の姿や表情に眼差しを向けていただけたらと思います。

開催期間
2023年01月21日(土)
〜2023年05月07日(日)
観 覧 料
一般300 円 高大生 200 円 中学生以下、 豊田市内在住・在学の高校生、70 歳以上、障がい者は無料(要証明書)
会  場
第1・2民芸館