展覧会
鈴木繁男 手と眼の創作

金蒔絵師の次男として静岡市に生まれた鈴木繁男(1914-2003)は、幼少期から漆芸を仕込まれ模様を生む能力を育んでいきました。その非凡な才能をいち早く認めた柳宗悦は唯一の内弟子として1935年に鈴木を入門させます。柳から工芸や直観についての厳しい指導を受け、開館前の日本民藝館陳列ケースや展示台への拭漆塗りなどを任されました。鈴木の仕事が初めて衆目を集めたのは雑誌『工藝』の装幀で、和紙に漆で描かれたその表紙は、多くの民藝関係者や読者を驚かせました。
陶磁器、装幀、漆絵など多岐にわたる鈴木作品の特質は、筆や型を用いて施された模様の独自性にあります。古今の工芸品から滋養分を受け取り、それを十分に咀嚼して生み出した品格ある模様は、今も燦然たる光彩を放っています。また一方、柳に鍛えられた眼による創作も忘れてはなりません。鈴木が蒐集した古作の優品は日本民藝館のコレクションにも見ることができ、その中で確かな位置を占めています。本展は日本民藝館(東京)で開催された「鈴木繁男 手と眼の創作」の巡回展として開催します。これまで認知されることの少なかった工芸家・鈴木繁男の手と眼による創作を展観し、約半世紀にわたる多彩な仕事を紹介します。
- 開催期間
- 2025年10月11日(土)
〜2026年01月12日(月) - 観 覧 料
- 一般800円 高校生・大学生600円
その他、観覧料の減免対象者及び割引等についてはこちらをご確認ください。
高校生、大学生の方は学生証をご提示ください。 - 会 場
- 第1・第2民芸館



