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展覧会

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第32回特別展 柚木沙弥郎の染色 もようと色彩

 1922年(大正11)に東京で生まれた柚木沙弥郎(ゆのきさみろう)は、日本民藝館創設者である柳宗悦(1889-1961)の思想と、芹沢銈介(1895-1984)の作品に啓発されて染色家の道を志します。自身の制作のほか、女子美術大学では後進の育成に力を注ぎ、日本民藝館展の審査にも長く携わってきました。近年はフランス国立ギメ東洋美術館など国内外で展覧会を開催、今なお旺盛な創作を続けています。
 柚木は主軸とする布への染色のほか、ガラス絵、版画、立体、絵本、ポスターなど多様な分野にも積極的に取り組んできました。それは少年のような柚木の好奇心が駆り立てたことではありますが、視点を変えれば、形式化や惰性に陥りやすい工芸という営みの中で、自作を生き生きした境地へ循環させるための推進力だったともいえます。
 柚木作品の特質は何といっても、その生命感のある模様と鮮やかな色彩でしょう。柳は「模様の意義を解く事と、美を解く事とは同一の意味がある」としたうえで、「よい模様は直観で捕えられた本質的なものの姿である」「凡ての無駄を取り去って、なくてはならないものが残る時、模様が現れる」と述べています(「模様とは何か」1932年)。柚木による約70年の制作活動は柳の説く指標を真摯に追うものでもありました。
 本展は平成30年度に日本民藝館で開催された展覧会を再構成したものです。「模様を生み出すにはうれしくなるよりしょうがない」と語る柚木の模様と色彩の世界をご覧ください。

開催期間
2019年09月10日(火)
〜2019年12月01日(日)
観 覧 料
一般300 円 高大生 200 円 中学生以下、 豊田市内在住・在学の高校生、70 歳以上の方、障がい者は無料(要証明書)
会  場
第1・2民芸館

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