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第27回特別展 柳宗理の見てきたもの

第27回特別展 柳宗理の見てきたもの

 2011年のクリスマスの日に、96歳で他界した柳宗理(むねみち、通称:そうり)。世界的な工業デザイナーであった宗理は、日本民藝館の三代目館長として 29年間(1977-2006)にわたり、その重責を担いました。
館長時代には、「民藝館と現代社会を結びつけること」や「民藝の美をどのように現代に蘇らせるか」を自らの使命として、展覧会の企画やディスプレイをはじめ、 ポスターや雑誌『民藝』(日本民藝協会発行)などのグラフィックや写真表現の仕事、そして自らの眼に適った品物を蒐集し民藝館のコレクションに加えていったのです。
創立者である父の柳宗悦(むねよし)(1889-1961)は、卓抜した眼によって民藝美という新たな価値をこの世に生み出していきましたが、宗理もまた 「日本民藝館は純粋な美の存在をより輝かす場所である」との信念を胸に、自らの眼と足で国内はもとより世界各地への旅の中で、様々な品物を見つけ出していったのです。

宗理と宗悦に共通するものは、伝統的な暮らしの中から生まれた日常の器物への関心と、「無心の美」への共鳴でありましたが、おのずとそこには各自の眼の働きが 作用しており、柳宗理ならではの美意識や造形的感覚が表れております。特に宗理の眼を惹きつけたものは、現代社会の中で今なお手仕事が純粋な形で残っている、 アジアやアフリカなど諸地域で生まれた生活の造形でありました。 具体的には、日本の伝統美を表す「陶磁器」「面」「染織品」「菓子型」「花紋折り」、沖縄古来の風土と信仰から生まれた「シーサー(屋根獅子)」「陶器」、 朝鮮民族の生み出した「民画」「陶磁器」「木工品」、原始的な美しさを持つアフリカの「染織品」「仮面」「土器」「金属器」、豊かな色彩と文様の インド・ブータン・チベット・アフガニスタンなどの「染織品」などであります。宗理はそれらの品を蒐集し、展覧会や雑誌『民藝』の特集などで積極的に紹介していったのです。 本展は、昨年日本民藝館で開催された展覧会を再構成したものです。宗理が館長時代に蒐集した日本民藝館コレクションの逸品をはじめ、宗理愛蔵品や宗理の作品を展示し、 柳宗理がどのようなものを見つめながら生活し、デザイン活動の糧としてきたのかを紹介します。

開催期間
2014年09月09日(火)
〜2014年11月30日(日)
観 覧 料
一般300 円 高大生 200 円 中学生以下、 豊田市内在住・在学の高校生、70 歳以上の方、障がい者は無料(要証明書)
会  場
第1・2民芸館

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